アートとリサーチセンターは、「アーティスト・イン・レジデンス」運営者の視点で、調査・研究を行い収集された情報のデータベース構築と更新の活動を行っています。データベースに蓄積された情報は、4つのカテゴリーに分かれ閲覧できます。これらこれまでの様々なアーティストや事業の記録が、これから北海道でリサーチ・制作活動をするアーティスト・研究者の入り口として使われることを期待しています。
【活動概要】
アートとリサーチセンター(以下、AARC)は、「アーティスト・イン・レジデンス」運営者の視点で、調査・研究を行い収集された情報のデータベース構築と更新の活動を行っています。また、データベースの情報をウエブサイト運営を通じて社会と共有する試みでもあります。
データベースに収納されている情報は、概ね70年代以降の公式な発行物(ウエブサイト、印刷物:事業広報物・報告書・記録集・図録)などを回収し、収集した過去の出来事の記録、及び、アートとリサーチセンターとして活動を開始して以降、現在も継続的に調査・研究目的で、文化芸術事業企画・運営者、アーティストなどの聞き取り調査、公開型オーラルヒストリー活動としてトーク・イベント、文化芸術事業現場運営者の記録に関する勉強会などを企画運営しており、それらの活動・自主事業の成果の記録から構成されています。
AARCが調査・研究しているのは以下2つの項目です。
- ①北海道外を活動拠点とするアーティストが一時的に北海道・札幌に滞在し活動した記録(滞在型制作/アーティスト・イン・レジデンス、展覧会、ワークショップなど)
- ②1970年代以降の札幌・北海道の文化芸術活動に関する出来事
【経緯】
札幌・北海道ゆかりのアーティストのアーカイブはすでに公的機関が充実した資料を記録・保管しているが、「一時的に札幌・北海道に滞在し、作品を制作したり、発表をしたアーティストの記録」は散見しているのみで網羅的な資料が存在していないことから、いわゆる「よそものアーティスト」の存在を記録したいと考えたことが出発点です。また、2000年代初頭から札幌でアーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)に携わり、一時的に札幌・北海道で制作活動を行うアーティストの足跡を追いアーティストの創造的活動とはなにか、AIRが私たち、そして地域にもたらすものはなにか、という興味が高まりAARCの調査を始めることになりました。
また着手した調査・研究活動をデジタルアーカイブの手法を用いて、第三者と共有することで将来的によい循環が生まれるかもしれないという期待から、現在のデータベースを主軸にした〈調査と記録と共有のための終わらないプロジェクト〉にとしてかたちにすることを目指しました。
【ウェブサイトのドローイング作品について】
ウエブサイトに掲載されている作品を制作したのは、2016年度のSoulangh Art Village/台湾台南市とのネットワーキング事業でさっぽろ天神山アートスタジオを拠点に滞在制作を行った 林 思駿(リン・スーチョン) です。滞在期間中に札幌の市街地をさまよいながら繰り返し行った建築を題材としたドローイング作品群をランダムに構成することで、新しい風景を創りました。札幌の「風景」の断片が組み合わされることで、知っているようで知らない「どこか懐かしいどこかの風景」として、ひとりひとりの心や記憶のなかで架空の町が浮かび上がってくるような作品です。
【お問い合わせ先】
担当者:小田井 真美
さっぽろ天神山アートスタジオ
- TEL
- 011-820-2140
- info@tenjinyamastudio.jp
- 住所
- 〒062-0932 札幌市豊平区平岸2条17丁目1番80号(天神山緑地内)
- 開館時間
- 午前8時45分 ~ 午後9時00分