[レクチャー]

続けるための記録について_AIR勉強会002_支援:文化庁/平成30年度 文化庁 アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業

日程: 2019年2月10日

場所: さっぽろ天神山アートスタジオ 交流スタジオB

続けるための記録について_AIR勉強会002
トーク&レクチャー
ドキュメントとアーカイヴの活用/データベース構築と公開メディア(ウエブサイト)運営_Trans Artistsの公共性

アムステルダムで1997年にボランティアの有志によってスタートした、アーティスト視点によるアーティストのためのアーティスト・イン・レジデンスプログラムを活用するためのデータベースを構築し、2019年の現在まで22年間に渡り広く公開する活動を続けているTrans Artists(トランス・アーティスツ、以下TA)のウエブサイト運営を題材に、この運営に初期から参加しているアーティストのハイジ・ヴォーゲルさんをお迎えしてお話を伺いしました。これまでに、どれくらいたくさんのアーティストが、TAを通じて世界中に存在するAIRに出会い、実際にAIR経験してきたことでしょうか!アーティストにとっては、改めて「AIRを探す」ためのツールであるこの巨大データベースの使い方を知る機会になり、アーティスト自らがサバイバルのひとつとして興したこの活動が、なんだかの参考になることを期待しました。
またTAはアーティストのためのAIR情報の集積だけではなく、ネットワーキングの試みなど、AIRを取り巻く現場で多岐にわたる「中間支援」活動を並走させています。これらの取り組みのドキュメントもまた、ウエブサイトを通して公開されています。TAは世界中のアーティストから絶大な支持を得ているにもかかわらず、我々と同様に組織運営は消して安定したものではなく苦労が絶えません。いわばTAのウエブサイトそのものがオンゴーイングのアートプロジェクトの記録とその活用そのものともいえるでしょう。
アートプロジェクト、アーティスト・イン・レジデンスを運営する人にとっては、TAの「事実を記録し、情報として発信する(活用する)」態度と方法論、活動・組織の継続の紆余曲折の経緯から、みなさんそれぞれの地道な活動をどうすれば長期的に運営していくことができるのか考えるヒントやきっかけを得る機会になったはずです。(MO)
Trans Artists
ハイジ・ヴォーゲル 

映像・音資料